新NISAの基本ルールをやさしく解説

NISAは「投資で増えたお金に税金がかからない口座」なのだ。2024年に始まった新しいNISAのルールを、数字の例で整理するのだ。

この記事の内容
  1. そもそもNISAで何が得になる?
  2. 2つの枠と、年間・生涯の上限
  3. 売ったら枠が戻るしくみ
  4. 知っておきたい注意点
  5. はじめる前のチェックリスト

そもそもNISAで何が得になる?

ふつうの証券口座(課税口座)で投資をすると、利益が出たときに約20%(正確には20.315%)の税金がかかります。たとえば100万円で買った投資信託が150万円になって売ると、利益50万円のうち約10万円が税金です。

NISA口座で買ったものなら、この税金がゼロ。50万円の利益がまるごと手元に残ります。配当金や分配金にも税金がかかりません。NISAは「商品」ではなく「税金がかからない口座(入れ物)」だと考えると分かりやすいです。

2つの枠と、年間・生涯の上限

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあり、同じ年に両方使えます。

つみたて投資枠成長投資枠
1年間に買える額120万円240万円
買えるもの国が決めた条件を満たす長期・積立向けの投資信託など上場株式、投資信託など(一部除外あり)
買い方積立のみ一括でも積立でも

たとえば毎月5万円をつみたて投資枠で積み立てると、1年で60万円、30年で1,800万円となり、ちょうど生涯の上限を使い切ります。毎月10万円なら15年です。

売ったら枠が戻るしくみ

新NISAでは、売却すると、その商品を買ったときの金額(簿価)の分だけ、翌年に生涯の枠が復活します。

たとえば、100万円で買った投資信託が160万円に増えて、それを全部売ったとします。160万円を受け取れて、利益60万円には税金がかかりません。そして翌年、生涯の枠が100万円分(買ったときの額)戻ります。160万円分ではない点に注意です。

ただし、年間の上限(360万円)は戻りません。枠が戻っても、1年に買えるのは360万円までです。

知っておきたい注意点

  1. 元本保証ではない:投資なので、値下がりして損をすることもあります。NISAは「利益に税金がかからない」だけで、損を防ぐ仕組みではありません。
  2. 損は他と相殺できない:NISAで損が出ても、課税口座の利益と差し引き(損益通算)できません。
  3. 枠の使い残しは持ち越せない:今年使わなかった年間の枠は、来年に回せません(生涯の枠は残ります)。
  4. 金融機関の変更は1年単位:NISA口座の金融機関は年単位で変更できますが、手続きに時間がかかります。最初に手数料の安いところを選ぶのが楽です。
  5. 手数料をチェック:投資信託には「信託報酬」という保有中のコストがかかります。年0.1%と1%では、30年後の差が大きくなります。
2027年からの変化:18歳未満の子ども向けに、つみたて投資枠を使える制度が2027年1月から始まる予定です(金融庁の案内より)。詳しい条件は、始まる前に金融庁や金融機関の案内で確認してください。

はじめる前のチェックリスト

毎月の積立額と年数で将来いくらになりそうかは、新NISAシミュレーターで計算できます。インフレでお金の価値がどう変わるかは物価上昇の計算ツールで確認できます。

この記事は制度の一般的な解説で、特定の金融商品の勧誘や投資の助言ではありません。投資の判断はご自身の責任で行ってください。出典:金融庁「NISA特設ウェブサイト」(2026年10月確認)。