扶養・社会保険の判定ツール(2026年10月以降)
パートやアルバイトで働く人が「勤務先の社会保険に入る」「家族の扶養のまま」「自分で国保に入る」のどれになるかを判定するのだ。
判定のながれ
2026年10月から、社会保険の「106万円の壁」(月8.8万円以上という条件)がなくなりました。いまは、次の順番で考えるとスッキリします。
- 勤務先の社会保険に入る条件を満たす?
週20時間以上・2か月超の見込み・学生でない・従業員51人以上の会社。この4つが全部そろうと、年収に関係なく勤務先の健康保険と厚生年金に入ります。この場合、家族の扶養からは外れます。 - 入らない場合、年収は130万円未満?
130万円未満(19〜22歳は150万円未満、60歳以上は180万円未満)なら、家族の健康保険の扶養に入れます。同居なら「家族の年収の半分未満」も条件です。 - どちらでもない場合
扶養から外れて、自分で国民健康保険と国民年金に入ります(または、条件を満たす勤務先の社会保険)。
判定例
週20時間未満なので勤務先の社会保険には入らず、130万円未満なので家族の扶養のままでいられます。
4つの条件がそろうので勤務先の社会保険に加入します。以前なら月8.8万円未満(年約106万円未満)で入らずに済みましたが、2026年10月からは年収に関係なく加入です。保険料は自分で払うことになりますが、将来の厚生年金が増え、病気で休んだときの傷病手当金ももらえます。
学生なので勤務先の社会保険の対象外。19〜22歳の扶養の基準は150万円未満なので、親の扶養のままです。※税金の扶養(特定扶養控除・特定親族特別控除)は別のルールです。年収の壁チェッカーで確認できます。
130万円未満ですが、夫の年収の半分(100万円)以上です。この場合は、収入の状況を見て健康保険が総合的に判断するので、加入している健康保険に確認が必要です。
よくある質問
勤務先の社会保険に入ると、どれくらい引かれる?
年収120万円(月10万円)の場合、協会けんぽ東京・40歳未満で、健康保険・子ども子育て支援金・厚生年金・雇用保険を合わせて月約1.4万円、年約17万円が目安です(年収の壁チェッカーで計算できます)。勤務先が保険料の一部を肩代わりする「保険料調整制度」を使う場合は、負担が軽くなることがあります。
従業員50人以下の会社なら、ずっと入らなくていい?
いいえ。企業規模の条件は段階的に縮小され、2027年10月からは36人以上の会社が対象になる予定です。最終的には企業規模の条件はなくなる方向(2035年10月)です。
一時的に残業が増えて130万円を超えそう
2026年4月からは、労働契約で決まった賃金から見込まれる年収で判定する扱いです。契約にない一時的な残業代などで超えた場合の扱いは、加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)によって確認方法が違うので、早めに問い合わせてください。
扶養から外れたら、税金の配偶者控除もなくなる?
社会保険の扶養と、税金の配偶者控除・扶養控除は別の制度です。社会保険の扶養から外れても、配偶者の年収が136万円以下なら配偶者控除、169万円以下なら配偶者特別控除38万円が受けられます(2026年分の所得税)。
くわしい解説:家族の年収123万〜136万円は今年から扶養に入る?(ブログ「ずんだ解説局」)
- 2026年10月1日からの短時間労働者の加入条件(賃金要件の撤廃後)と、被扶養者の年収基準(130万円未満、19〜22歳は150万円未満、60歳以上・障害者は180万円未満)で判定しています。
- 従業員50人以下の会社でも、労使の合意で社会保険に入れる場合があります。また、フルタイムの4分の3以上働く人は、会社の規模に関係なく加入します。
- 別居の場合は「家族からの仕送り額より収入が少ないこと」が条件です。このツールは同居の場合の「半分未満」だけを見ています。
- 健康保険組合によっては独自の確認方法があります。最終的な判断は、加入している健康保険と勤務先が行います。
この判定は目安です。社会保険の加入や扶養の認定は、勤務先・加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)・年金事務所の判断が優先します。出典:日本年金機構「2026(令和8)年10月に社会保険の短時間労働者に係る賃金要件が撤廃されました」、厚生労働省「社会保険適用拡大」Q&A、日本年金機構「被扶養者の認定」。