ふるさと納税の控除上限シミュレーション(2026年版)
自己負担2,000円で済むのは、いくらまで? 年収と家族構成から、寄附の上限の目安を出すのだ。
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年収・家族別の目安表、申し込みの流れ、よくある失敗は ふるさと納税 完全ガイド(2026年版) にまとめています。
くわしい解説:ふるさと納税の上限、計算の見直しで数千円下がる人も(ブログ「ずんだ解説局」)
ふるさと納税のしくみを30秒で
ふるさと納税は、好きな自治体に寄附すると、寄附額から2,000円を引いた分が、所得税と住民税から差し引かれる制度です。たとえば3万円寄附すると、2万8千円分の税金が安くなり、さらに返礼品がもらえます。
ただし、差し引かれる額には上限があります。住民税の「特例分」が住民税の所得割の2割までと決まっているからです。上限を超えた分は、ほぼ自分の持ち出し(ただの寄附)になります。
上限の目安は次の式で出せます。
所得税率は、所得が多いほど高くなります(5%〜45%)。1.021は復興特別所得税の分です。この税率は「住民税の課税所得 − 人的控除の差 −(所得税の基礎控除 − 48万円)」の金額で決まります。所得税の基礎控除が増えた分を差し引くため、2026年は税率が低めに判定され、上限が少し下がる人がいます。
2026年のふるさと納税で押さえておくこと
- 寄附の締め切りは12月31日:控除は1月〜12月の1年単位で計算されます(総務省)。年末は決済や受付の都合で翌年の扱いにならないよう、余裕をもって手続きしましょう。
- サイト独自のポイントは2025年10月から禁止:総務省の告示改正(2024年6月28日公表)により、2025年10月1日以降、寄附に伴ってポイントなどを付与するサイトを通じた寄附の募集は禁止されました。クレジットカードなどの通常の決済ポイントは対象外ですが、ふるさと納税の決済を対象に上乗せされるポイントは禁止の対象です(総務省Q&A)。
- 2026年10月から返礼品のルールも見直し:総務省は2025年6月24日に指定基準の見直し(募集費用の透明化、地場産品基準の明確化)を公表し、2026年10月からの指定対象期間に適用しています。これまでの返礼品が見直されている場合があります。
- 2026年分の上限は少し下がる人がいる:所得税の基礎控除の引き上げにあわせて計算方法が変わったため(例1)。このツールは改正後の方法で計算しています。
ワンストップ特例のやり方と期限
確定申告をしなくてよい会社員などで、1年間の寄附先が5自治体以内なら、「ワンストップ特例」を使うと確定申告なしで住民税から控除されます(総務省)。
- 寄附のたびに、寄附先の自治体へ申請書を出す(マイナンバーを確認できる書類と本人確認書類が必要。オンライン申請に対応している自治体もあります)。同じ自治体に何回寄附しても1自治体と数えます。
- 提出期限は寄附した翌年の1月10日(2026年の寄附分は2027年1月10日必着)。法令で決まっている期限です(北九州市の案内)。
- 引っ越しなどで内容が変わったら、翌年1月10日までに寄附先へ変更届を出します。出さないと特例が使えません(総務省)。
- 医療費控除などで確定申告をする人は特例が無効になります。その場合は、すべての寄附を確定申告(翌年3月15日まで)に書きます。6自治体以上に寄附した人も確定申告です。
控除されたかどうかは、翌年6月ごろに届く住民税の決定通知書の「寄附金税額控除」の欄で確認できます。
計算例
- 住民税の所得割:238,000円(手取り計算と同じ前提。東京23区)
- 税率を決める金額:住民税の課税所得 2,406,000円 − 人的控除の差 50,000円 −(所得税の基礎控除104万円 − 48万円)= 1,796,000円 → 5%の段階
- 238,000 × 20% ÷(0.9 − 0.05 × 1.021)+ 2,000 = 約58,069円
- 参考:「基礎控除 − 48万円」を引かない以前の計算だと税率10%になり、約61,656円。2026年の改正で、この人の上限は約3,600円下がります。
住民税の所得割 375,200円、所得税率20% → 75,040 ÷ 0.6958 + 2,000 = 約109,847円。
住民税の所得割 108,100円、所得税率5% → 21,620 ÷ 0.84895 + 2,000 = 約27,466円。年収が低いと上限もぐっと小さくなります。
よくある質問
ギリギリまで寄附しても大丈夫?
おすすめしません。この計算は概算で、実際の住民税は自治体や他の控除で変わります。上限の8〜9割くらいにしておくと安心です。上限を少し超えても、超えた分が自己負担になるだけで、大損するわけではありません。
医療費控除や住宅ローン控除があるとどうなる?
医療費控除やiDeCoなどで所得が減ると、住民税の所得割も減るので、上限は下がります。住宅ローン控除は、所得税で引ききれなかった分が住民税から引かれる仕組みのため、人によっては上限が下がることがあります。該当する人は、このツールの結果より控えめにしてください。
ワンストップ特例と確定申告、どちらがいい?
会社員で確定申告をしない人は、寄附先が1年に5自治体以内ならワンストップ特例が使えます(寄附ごとに申請書を出します)。6自治体以上に寄附した人や、医療費控除などで確定申告をする人は、ふるさと納税も確定申告に書きます。確定申告をするとワンストップ特例の申請は無効になるので注意してください。
ポイントはもらえなくなったの?
2025年10月1日から、寄附に伴ってポイントなどを付与するサイトを通じた募集が禁止され、ふるさと納税サイト独自のポイントはなくなりました(総務省の指定基準の見直し)。クレジットカード払いの通常のカードポイントは対象外ですが、ふるさと納税の決済だけを対象に上乗せされるポイントは禁止の対象です(総務省Q&A)。
ワンストップ特例の申請書はいつまでに出す?
寄附した翌年の1月10日までに、寄附先の自治体に届くように出します(2026年の寄附分は2027年1月10日必着)。寄附のたびに申請が必要で、使えるのは確定申告をしない人で寄附先が5自治体以内の場合だけです。
12月の駆け込み寄附でも今年の分になる?
控除は1月〜12月の寄附で計算するので、12月31日までの寄附はその年の分です。ただし、支払方法や自治体の受付によっては年内の扱いにならないことがあるため、年末ぎりぎりは避け、各サイト・自治体の案内を確認してください。
2026年の税制改正で何か変わる?
2026年分は、所得税の基礎控除が増えたため所得税は下がりますが、住民税の基礎控除(43万円)は変わっていません。一方、特例分の税率を決めるときに「所得税の基礎控除 − 48万円」を差し引く改正が入ったため、年収500万円前後の人を中心に、上限が数千円ほど下がることがあります(例1)。なお、2027年の寄附分から、特例控除額に193万円(給与収入1億円相当)の上限ができる予定です。ふつうの会社員には関係ありません。
- 給与収入だけの会社員として、手取り計算と同じ方法で、2026年の収入にかかる令和9年度の住民税(東京23区モデル、所得割10%)を計算し、その所得割の20%を特例分の上限としています。
- 特例分の計算に使う所得税率は、改正後の地方税法と川崎市の計算例(令和8年度以降)にならい「住民税の課税所得 − 人的控除の差(基礎控除5万円+扶養1人5万円)−(所得税の基礎控除 − 48万円、0未満は0)」の段階で判定しています。配偶者控除・特定扶養などの人的控除の差は簡略化しているため目安です。この金額がマイナスになる場合の扱いは公式資料で確認できなかったため、税率0%(特例分90%)として計算しています。正確な額はお住まいの自治体で確認してください。
- 社会保険料は協会けんぽ東京の料率で計算した額を控除しています。生命保険料控除・iDeCo・医療費控除・住宅ローン控除などは考えていません。
- 所得税の控除は総所得金額等の40%、住民税の基本分は30%が上限ですが、ふつうの寄附額ではかからないため計算に入れていません。
- 年金生活の人、自営業の人、株の売却益がある人などは、この計算では正しく出ません。
- 総務省「ふるさと納税のしくみ(税金の控除について)」(控除額の計算、所得割の2割、確定申告は翌年3月15日まで)
- 総務省「ふるさと納税の流れ」(ワンストップ特例の条件:確定申告不要の給与所得者等・5団体以内)
- 総務省「ワンストップ特例を申請する皆様へ」(特例が適用されない場合、翌年1月10日までの変更届)
- 北九州市「ワンストップ特例制度」(申請書の提出期限は法令により寄附の翌年1月10日)
- 総務省 報道資料「ふるさと納税の指定基準の見直し等」(2024年6月28日)(ポイント付与を行う者を通じた募集の禁止)
- 総務省 報道資料「ふるさと納税の指定基準の見直し等」(2025年6月24日)(2026年10月からの指定対象期間に適用)
寄附先を探す(ふるさと納税サイト)
この計算結果は概算であり、控除額を保証するものではありません。正確な上限は、お住まいの自治体の住民税決定通知書(所得割額)や、総務省「ふるさと納税ポータルサイト」で確認してください。出典:総務省「ふるさと納税のしくみ(控除額の計算)」、川崎市「寄附金税額控除の計算方法(令和8年度以降)」、総務省・財務省「令和8年度税制改正の大綱」。