年収の壁まとめ2026

119万、130万、178万…。壁が多すぎて、どれを気にすればいいか分からない人のために、2026年の壁を「だれに・何が起きるか」で整理したのだ。

この記事の内容
  1. まず知ってほしい:壁は2種類ある
  2. 2026年の壁、一覧
  3. 本当に手取りが減る「怖い壁」はどれ?
  4. 2026年に変わったこと
  5. 結局どうすればいい?

まず知ってほしい:壁は2種類ある

「年収の壁」と呼ばれるものは、大きく税金の壁と社会保険の壁に分かれます。

この違いを知っておくだけで、壁のこわさがだいぶ整理できます。

2026年の壁、一覧

給与収入だけの場合の金額です。()は2025年の金額です。

壁種類何が起きる?
119万円(110万円)税金自分に住民税がかかり始める(翌年6月から)
週20時間(旧106万円)社会保険51人以上の会社などで勤務先の社会保険に加入
130万円社会保険家族の扶養から外れ、自分で保険料を払う
136万円(123万円)税金配偶者控除が配偶者特別控除に変わる(控除額は同じ38万円)
169万円(160万円)税金配偶者特別控除が減り始める
178万円(160万円)税金自分に所得税がかかり始める
207万円(約201万円)税金配偶者特別控除がゼロになる

自分の年収でどの壁を超えるかは、年収の壁チェッカーですぐに確認できます。

本当に手取りが減る「怖い壁」はどれ?

結論から言うと、気にするべきなのは社会保険の壁(週20時間と130万円)です。

たとえば、年収129万円で家族の扶養に入っている人が、131万円になって扶養から外れ、国民健康保険と国民年金に入ったとします。国民年金だけで月17,920円(2026年度)、年間で約21.5万円。国民健康保険料も地域によりますが年に数万〜十数万円かかります。年収が2万円増えたのに、手取りは20万円以上減る…ということが起こり得ます。これが「働き損」と言われる状態です。

一方で、税金の壁はそこまで怖くありません。たとえば178万円を1万円超えても、増える所得税は年に数百円です。住民税の119万円も、超えた直後は年に数千円ほどです。

ポイント:税金の壁は「ゆるやかな坂」、社会保険の壁は「段差」。段差の手前で止まるか、思い切って大きく超えるかを考えるのがコツです。

2026年に変わったこと

① 所得税の壁が178万円に

2025年分は160万円でしたが、2026年分と2027年分は178万円になりました。給与所得控除の最低額が74万円、基礎控除が104万円(合計所得489万円以下の人)に増えたためです。2028年分からは168万円になる予定です。なお、この改正は2026年12月1日からの施行なので、毎月の給料から引かれる所得税は旧ルールのまま。年末調整でまとめて精算されます。

② 106万円の壁がなくなった

2026年10月1日から、勤務先の社会保険に入る条件のうち「月8.8万円以上(年約106万円)」がなくなりました。従業員51人以上の会社で週20時間以上働く人は、年収に関係なく加入します。つまり「106万円の壁」は「週20時間の壁」に変わりました。会社の規模の条件も、2027年10月から36人以上に広がる予定です。

③ 130万円の判定が「契約ベース」に

2026年4月から、扶養に入れるかどうかの130万円の判定は、労働条件通知書などの労働契約の内容から見込まれる年収で行う扱いになりました。契約時点で130万円未満なら、思わぬ残業で少し超えても、すぐに扶養から外れるとは限りません(細かい扱いは加入している健康保険に確認を)。

④ 住民税の壁が119万円に

給与所得控除の最低額が74万円になったことで、住民税がかかり始める年収も110万円から約119万円に上がりました(2027年度の住民税から)。ただし、均等割がかかる基準は自治体によって少し低いことがあります。

結局どうすればいい?

目安として、次のように考えると決めやすくなります。

どの働き方がいいかは、家族の収入や将来の計画によって変わります。時給から年収・手取りを計算や扶養・社会保険の判定で、自分のケースを確かめてみてください。

この記事は2026年10月17日時点の制度にもとづく一般的な解説で、個別の助言ではありません。金額は給与収入のみの場合の目安です。出典:国税庁 No.1199・1410・1191・1195、日本年金機構(2026年10月の賃金要件撤廃、被扶養者の認定)、厚生労働省、東京都「年収の壁」セミナー資料(2026年8月)。